大田区の町工場を知り尽くす「おおたオープンファクトリー」に行ってきた vol.1

11月25日(土)、私たちが暮らすまち大田区で「おおたオープンファクトリー」なるイベントが開催されると聞いて、家族で参加してきました。

東京23区最南の地、大田区。多摩川に接し、羽田空港を擁する大田区は、じつは3,000以上の町工場が集積する「ものづくりのまち」でもあります。その工場の一部が一年に一度、一般公開されるというイベント。工場大好き&ものづくり大好きな我が家が参加しないわけにはいきません。

結果的に、家族みんなで最高にたのしめて大満足できたイベントだったので、ブログで数回にわけてレポートしたいと思います。



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「おおたオープンファクトリー」とは?

大田区内の工場数は3,500以上(H26年)といわれ、その数は都内最大。そのうちのおよそ8割が機械金属加工分野に従事しており、プロトタイプ制作や精密加工を得意とする中小企業が多いそうです。

そんな「ものづくりのまち」大田区で、産業観光でまちおこしをしようと始まったのが、この「おおたオープンファクトリー」という取り組みです。ふだんはめったに見ることができない工場の内部が市民に公開され、だれでも見学できる貴重すぎるイベント。ちなみに、今年でもう7回目になるんだそうです。ふむふむ。

第7回となる今回は、11月25日から12月2日までの8日間で開催。期間中は、参加者が自由に回れる工場見学のほか、大田区内に点在する工場アパート見学、城南島・京浜島の工場をめぐるバスツアー、昭和島の東京モノレール車両基地見学などが開催されています。また、連動企画としてさまざまなものづくりワークショップやドローン体験、アートイベントなども多数用意されているなど、かなり大規模なイベントとなっています。

11月25日は新田丸エリアの工場見学DAY

東京多摩川線の下丸子駅〜武蔵新田駅に広がるエリアは「新田丸(にったまる)」と呼ばれ、機械金属加工の工場がたくさん立地しているそうです。知らなかった。

この日は、その新田丸エリアの工場見学ができるオープンデーでした。まずは、武蔵新田駅前に設置されたインフォボックスでガイドブックを入手します。

インフォボックス前では、下町ボブスレー応援企画が。下町ボブスレーとは、大田区の町工場が中心となり、世界トップレベルに通用するボブスレー競技用ソリを開発・製作し、大田区のモノづくりの力を世界に発信するプロジェクト。2016年には、ジャマイカボブスレー連盟による採用も決定したそうです。NHK BSプレミアムでドラマにもなったので、知ってる人も多いのでは?

応援メッセージを書き込むと無料で写真を缶バッヂにしてくれるサービスがあるとのことで、さっそく作ってもらいました。

ガイドブックを見ながら、しばし作戦会議。近いところから工場を回りつつ、息子が行きたいハンドスピナー体験ができる矢口渡の工場に行ってから、パパが行きたい下丸子の溶接工場とシルクプリントの工場を回ることに。

今回、回った新田丸エリアのマップはこちら(クリックで拡大できます)

見学した工場① 小野製作所

まずは円筒研磨機で精密部品などを加工している小野製作所さん(エリアマップの14番)にお邪魔しました。

職人歴60年という小野さんが、研磨の実演を見せてくれました。

この工場で作っているのは、計測機器の部品が中心なのだとか。それゆえ、1000分の1ミリレベルの研磨技術が求められるといいます。

しかし、機械で設定できるのは1000分の5ミリまで。あとは長年の職人の勘で、5倍の精度(1000分の1ミリ)で研磨していくそうです。

加工のための削り出しにつかう刃物も、小野さん自らが切削し、研磨して作ったオリジナル。

ずらりと並ぶ刃先。熟練した手仕事を支える工具も、きれいに手入れされていました。

小野さんは「1000分の1ミリっていう、目に見えない世界でものづくりするのが私の仕事。目に見えないんだから、感じるしかない。まあ、お化けを相手に仕事しているようなもんだよ」と笑って言います。

こちらは製作した部品のサイズを測る器具。1000分の1ミリ単位の誤差まで測れる器具を使っても、筒型の部品の太さはどこも一定でした。すごすぎる。

小野さんによれば、ここまでの技術を身につけるには「最低でも7〜8年はかかる」そうです。職人は1日にして成らず。しかし、小野さんの技術を引き継ぐ後継者はいるのだろうか……。そんな余計な心配が頭をよぎりました。

小野製作所

住所:東京都大田区矢口1-21-6
営業時間:不明
URL:ウェブサイトなし

見学した工場② ホワイトテクニカ

ここは見学ではなく、重さ当てチャレンジを体験しました。

基準となるのは、20グラムまたは48グラムの金属パーツ。これらと同じ重さの物体を、さまざまなパーツが入った箱から探し当て、どれくらい鋭い重さ感覚を持っているかを試します。くわしくは動画を参照!

息子は20グラムの方でチャレンジして27グラムのものを選び、「重さ感覚2級」の称号をゲットしましたw

ホワイトテクニカは航空機関連の整備部品などを作っている工場とのことです。

ホワイトテクニカ

住所:東京都大田区矢口1-21-6
定休日:年中無休(不定休)
営業時間:8:00〜17:00
URL:http://white-technica.tokyo/

4種のミニカー製作プログラムは事前申し込み制

小野製作所やホワイトテクニカがある一角は、木造の工場が連なる言わば「工場長屋」。工場前のひらけたスペースでは、金属製のミニカー製作ワークショップも行われていました。

息子は興味津々だったんですが、こちらは事前の申し込みが必要だったとのこと。すでに満席で参加はできませんでした。知らなかったよ〜。

ミニカーを作れず残念そうな表情の息子。

このワークショップでは、複数の工場を回りながら、ミニカー作りを通じてそれぞれの工場が誇る加工技術を体験できるという内容。このプラスチックの飾り台も作れるそうです。参加したかったなあ。

小腹が空いたら「くりらぼ多摩川」で一休み

ここでちょうどお昼になったので、工場長屋の一角にある「くりらぼ多摩川」でお茶することにしました。

もともと工場だった場所の一部を改装し、ものづくり体験やワークショップができる拠点スペースとして再生したそうです。現在は、イベント開催時のみ営業しているとのこと。

この日は、新田丸エリアのお店から提供された食材による軽食が用意されていました。

私が頼んだのは、武蔵新田の自家焙煎コーヒー豆専門店「WORLD BEANS」のオリジナルブレンドと、老舗パティスリー「BONBIEN(ボンビアン)」のスイートポテトカップケーキのセット。

深みのある味わいのコーヒーと、やさしい甘さともっちりした食感のケーキを堪能。

息子は「豆富司みしまや」のおぼろ豆腐セット。写真に撮り忘れたけど、これめちゃくちゃ美味しかった。今度、武蔵新田に買いに行こうと思います。

そして夫が頼んだのは「あげパンセット」。こちらは、大田区鵜の木が発祥という「東京あげパン」の定番商品。昔なつかしの味が楽しめました(結局、半分以上は息子に食べられた)。

こちらは、オープンファクトリー参加工場で特別に作られた製品が入ったカプセルトイ「モノづくりたまご」のガチャガチャ。1個500円。息子は金属製のおはしをゲットしてました。

家に帰って調べたところ、商品名は「大田の架け箸」。3分割して持ち運べるアルミ製のお箸です。棒状の素材をベンチレース加工で手作業で削り出した逸品。先端に向かって緩やかに細くなる繊細な仕様に匠の技が生きています。

くりらぼ多摩川は、武蔵新田駅から徒歩5分。いろいろなイベントが不定期に開催されているようなので、ものづくりに興味ある人はぜひウェブサイトをチェックしてみてください。

くりらぼ多摩川

住所:東京都大田区矢口1-21-6
定休日:イベント時のみ営業
営業時間:イベントにより異なる
URL:http://www.o-2.jp/mono/lab/
問い合わせ:くりらぼ多摩川運営事務局
一般社団法人 大田観光協会
info@o-2.jp

だいぶ長くなってしまったので、次の記事に続きます〜

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