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2013.12.05
売上げの3割強が海外から!<br />世界的な教育ブランドとなった「KUMON(公文式)」はフィリピンでも人気 | SPECIAL

売上げの3割強が海外から!世界的な教育ブランドとなった「KUMON(公文式)」はフィリピンでも人気


 

甚大な被害をもたらした台風30号から約1ヵ月。
以前もお伝えしたとおり、私の住むサービスアパートメントには、
レイテ島から避難してきた被災者がたくさん滞在しています。
その数は、50人以上。もちろん中には子どももたくさん含まれています。

さて、そんな中、先週あたりから「とある問題」が発生していました。
それは「子どもたちが学校に行かれない」ということ。

彼らは一時避難の身なのでセブへ転校はしないという理由もありますが、
そもそもフィリピンでは学校数が足りないため、
年度の途中での転入が非常に難しいとのこと(シッターさん情報)。
学期や学年が変わるタイミングでないと受け入れできないそうです。

たしかに人口急増中のフィリピンでは、どんどん増える子どもの数に学校数が追いつかず、
生徒数の多い学校では、授業を午前と午後の2部制にしているところも少なくありません。
そんなわけで、避難中の子どもたちはみんなアパートの敷地内でヒマを持て余しており、
母親をはじめとする大人たちは子どもの学業の遅れが心配で、
とにかくみな非常に困っておりました。

ところが先日、そんな状況に変化が!
なんと、子どもたちが塾に通い始めたのです。その名も「KUMON」。
そう、あの 公文式 です!

KUMON_images.jpeg

じつは公文式って、セブシティのいたるところにあるんですよ。

セブ在住の日本人のお友達で通っている子も多いので、
今日はちょっと公文式について調べてみました。

公文は世界48ヵ国に展開、延べ学習者数は434万人!


公文式は、1954年に数学教師だった公文公(くもん とおる)氏が長男のために
自習用の問題集を作ったことがそもそもの始まりだそうです。
その後、公文氏が大阪に開いた小さな算数教室が全国に広がり、
1974年には、初めての海外教室となるニューヨークにも進出。
これをきっかけに、海外への積極展開が始まったそうです。

当初は、日本人駐在員の子どもたちを対象としていましたが、
1980年代以降は、日本人以外の子どもたちも視野に入れ、
北米、ヨーロッパ、中東、アジア、アフリカなど幅広く事業展開しています。

何よりも驚いたのが、公文の売上げの3割以上を海外が占めているということ。
 

現在、公文に通う学習者は、世界46カ国で422万(のべ学習者数)、
そのうち国内は142万人で、すでに海外が国内を大きく上回っている。
売上でみても、2009年3月期の697億円の3割強を海外が占めている。

(出典)売上高の3割強が海外! 日本発の学習塾「KUMON」が
世界にクチコミで伝播する訳 - ダイヤモンド・オンラインより

 
引用した記事は2010年のものなので、データもちょっと古いのですが、
2013年度には学習者数とかはもっと増えてます(見出し参照)。
それにしても、公文がこんなに海外で成功してるって知りませんでしたよ。
 
そんな私の無知をよそに、いろいろなビジネス系メディアが
公文式の成功の秘訣について記事していますので、いくつか紹介。

北米KUMONでは「アジア系移民」にターゲットを絞る戦略で成功

 
 
まずは こちらの記事 。公文式はアメリカ・カナダなど北米でも成功を収めており、
北米「KUMON」の生徒数は25万人、「教育系フランチャイズ」としても
圧倒的な認知度を誇っているとあります。
このような公文式の海外市場での成功を支えているのは、
「顧客を知り尽くした事業設計」にある、と同記事は指摘しています。
ちょっと長いけど、以下引用。
 
 
「最終顧客」は誰なのか。本家である日本の公文は「生涯教育」をうたい、
子どもから大人まで幅広い事業展開を行っているようですが、北米KUMONは
対象を3歳から高校生までの子どもに絞っています。そしてさらに、
その年齢層の中でもある特定のグループに照準を合わせているのです。
 
その特定のグループとは「アジア系移民または移民の子ども」です。
アジア系米国人の人口規模は、今日1200万人程度と言われています。
北米KUMONはアジア系移民の教育に対する高い関心と、
「我が子に最高の教育と、将来に向けての最高のチャンスを与えたい」
と願う切なる親心に訴えるビジネスなのです。

(出典)北米市場を制覇するKUMON――「一人勝ち」の仕組み 
  ー ビジネスメディア誠より

 
さらに記事では、フランチャイズ化においてもKUMONの戦略は優れている、と紹介。
アジア系の移民が、それぞれのコミュニティの近くに集まって居住したり、
サービスを受ける際も同国出身者の経営する店を利用する傾向が高いことに注目し、
各々のアジアン・コミュニティに対して集中的にフランチャイジーの募集を
行ったことなどを取り上げています。

グローバルにナレッジを共有・発展させる仕組みを確立

 

さらに 別の記事 では、KUMONの国境を超えたナレッジ共有の仕組みに言及。
 

教室指導者同士のナレッジ共有である。
年1回各地域本社や各国において開催される「指導者研究大会」、
年1回世界中から教室指導者と社員が日本に集まる「世界指導者研究大会」などがあり、
子供たちの能力を伸ばすための工夫や指導方法について、
各々の指導者が取り組んできたことやその成果を発表し、双方に学び合い、
自らの指導力を高め合っているのである。
このほか、地域単位で指導者が集まって情報交換を行う「地区会」、
指導者同士が自主的に集まって学び合う「自主研究活動」なども開催されている。


(出典)「公文」を世界の「KUMON」に変えた方法 - 日経ビジネスオンラインより

いつもは物理的に離れている各国の現場の指導者たちが、
定期的に集い、実際に対話することで、理念や知識の共有を円滑にする。
こういう「仕組み」って、ブランド力と信頼が第一の教育ビジネスにとっては
たしかにものすごく重要だと思います。
(半年間だけど英語学校で働いてたので余計にそう思う)

ともあれ、公文の成功は日本企業のグローバル展開のお手本になるかもしれませんね。

ちなみに、KUMONのフィリピンへの進出は1982年。

 

公文はフィリピンへも進出しています。
学べる科目は算数とリーディング(英語)。
セブシティ内には、現在11ヶ所のKUMONセンターがあるようです。

KUMONフィリピン

スクリーンショット 2013-12-06 17.16.34


セブでは「ゆとり教育」と真逆を行く詰め込み教育が花盛りなので、
我が子の算数とリーディングの点数をどうにかしたい!
という親御さんにはすごくいいシステムかもしれません〜
 

追記:
とはいえ、公文については否定的な意見がないわけでもありません。
中には、公文式を痛烈にディスってる人もいます。
英語だけど、「私が公文を嫌う8つのこと」ていうエントリ。
「高い」とか「メソッドが退屈」とか「先生は自習させてばっかり」
みたいに言いたい放題してておもしろいです(笑)
(この人は以前、公文センターを経営していた方のようです)
http://www.mathsinsider.com/8-things-to-hate-about-kumon-a-review/